セルフライナーノーツ「who are you? / カラスヤサボウ」

このアルバムを一言で言うと、"実験"であり、悪くいうと"迷走"で合ったように感じます。

一作目"wonder wander"を作り終えたころ、丁度テンポが早く、言葉遊びなどをふんだんに盛り込んだようなロック、所謂"中二病ロック"(と自分は勝手に呼称しています)が流行している、と感じるところがありました。

そのような風潮に合致する曲を作る。そんなテーマで挑んだ楽曲が"ジャバウォッキー・ジャバヲッカ"でした。この楽曲は今現在、自分の楽曲の中では一番多くの人に聞いてもらったり、多くの方にカバーしていただいている楽曲なのではないかなと思います。

一作目で幸運にも、予想外に多くの人に聞いてもらうことができ、そこから更に運良く多くの人に聞いてもらうことに成功した後自分は、もっと色々な曲を作れるようになりたい、作れるようになったところを見てほしい、と想うようになりました。

元々音楽の専門的な教育やピアノをレッスンで習っていた、といった経験がなかった自分が手探りで色々なジャンルを作り、絵もかけない、デザインもしたことがない自分が一人でブックレットを作る。そんな圧倒的手探り感がこのアルバムには溢れていると思います。

その当時聞いて衝撃を受けた楽曲の影響を隠そうともせず、貧弱な機材と知識で、それでも表現の幅を増やそうとした、そんな一枚になっていると思います。

この試みは成功したかどうかはおいておいて、今の日々の制作には役に立っていると思います。あの頃の自分から、上手にできないことを恐れない精神をもう一度学びたいなと感じながら、次の制作へと移りたいと思います。