秋と呼ぶにはちょっと寒すぎる時期になってきました。PC卓で寝落ちてお腹を壊す人、烏屋茶房です。
さて、初回から2回はいわゆる少し前までの作家、前回はちょっと専門気味な本ときてしまいましたが、烏屋はそういった硬めの本しか読まないのか?というと全くもってそうではないです。 逆に自分は本を読もうとすると目が滑ってしまうというか、ちゃんと読めてるのか気になって何度も読み返してしまったりして、本を読むのが遅いのです。(スマートフォンで見る電子書籍ぐらいのサイズだとその問題が解決するので私は読むという目的だけでなら電子書籍派です)なので漫画等のほうが読みやすく感じたりします。 ということで今回は一冊漫画を紹介しようと思います。 ワールドゲイズクリップス/五十嵐藍 一番好きな漫画は何か、と聞かれたら私はまずこれを答えます、というほど大好きな漫画です。 高校生たちの刹那的で、ちょっと感傷的なエピソードがオムニバス形式で展開する短編集のような作品で、巻数ごとに違ったテーマを持っています。 人が漫画を好きになる時は色々違った好きになり方があると思います。ストーリーが良い、キャラクターが良い、世界観が良い。絵が好き等々。私がこの作品を好きな理由は、そこに漂う空気感です。私たちが日々に感じる小さなモヤモヤ、明日には忘れてしまいそうな小さな切なさや喜び、そういったものが沢山詰まったストーリーに私は何度も惹かれました。 どの巻数もオススメなのですが、1番読みやすくてキャッチーなのは全体が一つの流れになっている2巻です。次いでオススメなのはこの作品の真骨頂ともいえる爽やかでどうしようもない感傷にあふれている1巻でしょうか。 まるで音楽のように淀みなく流れていくのに、心に何かちくっとしたものを残していく。こう表現すると何なのですが、エモにあふれたアルバムを聴いてるような感覚に陥らせてくれる、そんな不思議な漫画で迎える晩秋。皆さんも是非この空気に飲まれてください。 コメントはクローズされています。
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